冷凍海老の輸入の歴史
古くは平安時代の文献にも蝦(えび)の字が出てきます、その頃は貴族の祝宴、病気滋養あるいは贈答品に使われたそうです。室町時代になると、色と形から武家の婚礼の宴に、更に江戸時代になっても、一部の上流階級の人しか海老は食べられなかった。明治時代には清国へ干しエビを輸出したり、1960年(昭和35年)まではアメリカなどに輸出をしており、日本のエビは98%国産でした。1961年エビの輸入自由化が始まりました。その前年は625トンだった輸入量は一挙に4,000トンを超えました。自由化と共に、堰を切ったかの如く63年1万トンを突破、65年には2万トンを超え、67年には4万トンを超える倍々ゲームが展開された。そして1973年には10万トンを突破しアメリカを抜き、世界一のエビ輸入国になった。その後1994年(平成6年)には30万トンを超え我々の食べるエビの99%は輸入となりました。
因みに、米国の輸入量は約50万トン強、狂牛病や口蹄疫の影響からEUでの水産物の消化が伸びて約70万トンに、逆に日本はこの2〜3年の輸入量は20万トンを割っています。
冷凍海老のサイズ
海老は国際商品であり世界的に通用するサイズ規格が有ります。その基準は海老の重さで分けられており、1ポンド(453.6g)に何匹の海老が入っているかでサイズ分けされます。サイズの分け方は、大型から8/12、13/15、16/20、21/25、・・・71/90となっています。
例えば16/20というサイズは、1ポンドに16〜20尾の海老が入っていることであり、冷凍海老1枚(1.8kgの場合)には、63尾〜79尾入っていることになります。
(冷凍海老の数え方は枚(マイ)或はケークと数えます)
海老の栄養素
「海老が食べたいが、コレステロールが多いのでは?」という話をよく耳にしますが、実は海老は高タンパク低脂肪の健康食品で、コレステロールが多いどころか、コレステロールを取り除いてくれる以下の栄養素が含まれています。
・タウリン
血液中の悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞の予防に有効とされその他にも血液中の中性脂肪を減らし、インスリンの分泌を促し(血糖値の上昇を抑制)、肝臓の解毒能力を高め(アルコールによる肝障害の予防)、視力障害の予防・改善にも効果がある。
・キチン
整腸作用、コレステロールの低減、免疫力を強化し自然治癒力を高めるほか、癌やアレルギー症状に対する効果も注目されている。
・アスタキサンチン
強力な抗酸化作用があり、動脈硬化や癌の予防や免疫力の強化などに効果が期待される。
なお、海老の頭・殻・尻尾は沢山のカルシウムを含有し、骨の強化・骨粗鬆症の予防にも良い。